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サインのデザイン

 

サインは私たちに情報を伝える生活に欠かせない存在であり、

店舗・施設に命を吹き込む大切な目印となります。

 

 

情報を伝えるサインには様々なカタチがあり

デザインするために必要な要素があります。

 

古い航海時代、船は陸上の様々なランドマーク、

山や岬、森などの姿を頼りにして航海を続けました。

この時の山や岬は、地質学的な存在ではなく、

位置を示すサインとなっています。

 

公園で子どもがブランコを見つけて駆けて行く時、

ブランコは遊びの道具である以前に、

遊びに誘うサインとなっています。

 

暗いトンネルの中で前方に見える光、

それはその物性とは関係なく、

出口を示す強烈なサインとなっています。

 

サイン(Sign)とは、

記号・符号・表れ・兆候・痕跡・身ぶり・合図・記号など、

情報を伝える有形・無形のしるしのことであり

生活の中で様々なところに存在するものです。

 

そのサインのデザインにおいて重要な要素は

空間上の位置、表現様式、情報内容です。

 

さらに情報内容には、効率よく情報を伝えるために

用語・記号・色彩の3種類のコードがあります。

必要に応じて有効なコードを選定して

デザインする必要があるのです。

 

 

目印となるサインはその場所に命を吹き込む

画竜点睛という言葉で言う「睛」にあたります。

 

画竜点睛とは、名画家が壁に描いた竜に瞳を描き入れたところ

本物の竜となって天に昇ったという中国の故事に倣い

物事を完成させるために最後に大切なところを加えることを言います。

 

店舗・施設に命を吹き込むために点じるサインは

まさにこの「睛」にあたると考えています。

お店を開いてその入口に店名があれば

お店の顔に目が印され、命が吹き込まれるのです。

 

 

そのような本質がサインにはあり

サインのデザインが担う役割があります。

 

 

Mauve