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デザインの相対性

 

私たちはものごとを何でも比べたがる。

良い悪いの判断を比べる事で決めてしまう。

感性に応じて判断を下すことは稀である。

 

デザインを決定する上で、

どうしても決まらない、

決めきれないクライアントが出てくるかもしれない。

 

そんな時のために、

多少考慮してプレゼンテーションは行うべきだ。

 

AとBのデザイン案を作成した時、

仮にAはコンセプトにマッチしているがコストがかかる

仮にBはコストにマッチしているが使いづらい部分がある

 

AとBのデザイン案を選ぶことが困難な時、

A'を用意する。

 

A'はコンセプトにマッチしているが

Aよりもさらにコストがかかる。

 

3つを比べるとどうだろうか、

A'はAと似ており比較を簡単にしてくれる。

 

それだけではなくA'はAについて

Bよりも優れているような気にさせてくれるのである。

 

こんな事も言える

レストランで値の張るメイン料理をメニューに載せると

レストラン全体の収益が上がる。

 

たいていの人がその値の張るメイン料理を注文しなくても

次に高い料理を注文しやすくなるからである。

 

家電製品で値の張る新機種を売り出すと

手頃な値段の 旧機種の売上が上がる。

 

おとりとも言える選択肢を用意する事で

判断がしやすくなるのである。

 

私たちはものごとを何でも比べている。

比べて損をする事も少なくない。

比べる事で感性が鈍る事も少なくない。

 

第一印象は情報が少ない中での判断だ。

私はそれを大事にしたい。

 

ただ経済活動上、

デザインの相対性も必要になることは

知っておいた方が良い。

 


 

メモを日常に活かすために

デジタル化に取り組んでいます。

 

Mauve