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渇愛の火

 

心は不快なものを経験すると、

その不快なものを取り除くことを渇愛する。

 

快いものを経験すると、

その快さが持続し、

強まることを渇愛する。

 

心はいつも満足することを知らず、

落ち着かない。

 

痛みのような不快なものを経験したときには、

これが非常に明白になる。

 

痛みが続いてるかぎり、

私たちは不満で、

何としてもその痛みをなくそうとする。

 

だが快いものを経験したときにさえ、

私たちは決して満足しない。

 

その快さが消えはしないかと恐れたり、

あるいは快さが増すことを望んだりする。

 

どれほど偉い王であっても不安を抱え、

たえず悲しみや苦悩から逃げ回り、

より大きな喜びを永遠に追い求めて生きる定めにある。

 

渇愛の火を完全に消してしまえば、

それに代わって完全な満足と平穏の状態が訪れる。

 


 

メモを日常に活かすために

デジタル化に取り組んでいます。

 

Mauve